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俺のシナリオがゲームに

 RPG日記――とりあえずまとめなきゃならない資料がたくさんありすぎてやばい。


 ついに始まりました。
 どーも、友井架月です。


 学校でのチーム制作がいよいよ本格的に始まりました。
 友井は主にシナリオ面での参加となります。

 ストーリー・キャラクター・世界観といった物語の主軸となる大部分を俺が受け持つことになり、嬉しい半面プレッシャーも半端ないです。うそです。プレッシャーよりもドキドキワクワクの方が大きいです。
 かつてこれほどまでに大勢を巻き込んで自分の世界観を披露するなんて経験は皆無ですし、その分責任重大なのは百も承知です。これが無事完成しなければ自分は存在する価値もないゲジゲジ以下の生物になってしまうでしょうが、動き出してしまったものはどうしようもないので、ここは俺が舵取りするしかありませんって。

 今のところはストーリーのプロットと必要なキャラクターをまとめる作業に追われています。やることは多いというか多すぎですが自分にしかできないことだと思うので精一杯やらせていただきます。
 一ヶ月や二ヶ月ではできない長期の作業ですが、出来る限りのことをしたいと思っています。
 俺にできるかどうかはやってみないと始まりませんし、とりあえずやってみようと思います。

 それでは、本日の日記はここまで。
 友井架月でした☆

テーマ : 日記
ジャンル : 小説・文学

コルテオ行ってきた

 曲芸日記――別にサーカスの話題ではない。あ、それでもいいんだけどね。


 暑かったり雨降ったり天気も大変ね。
 でも寒さが延びたせいでさくらんぼの手伝いが先延ばしされたんだ。
 まぁやることには変わらんのだけど。
 どーも、友井架月です。


 えーと、本日コルテオを見に行きました。
 学校の講義が休みでみんなで行きました。
 なんか仙台放送とコネがあるらしく、A席を2000円だか安くしてもらったっぽいね。
 やっぱり世の中コネだよね!

 まーそんなわけでコルテオ。
 A席ゆーても端の端だったので見にくかったです。まーA席だしね。
 S席の中央だったらもっと良かっただろうけど、贅沢はいってられません。
 席が端でよく見えないし前の人が邪魔で余計視界が狭まられても泣かない。
 だって後ろに座っていた幼女が可愛かったから! それぐらいしか憶えてないよ!
 
 いつもどおり友井さんはこの体たらくですが、コルテオ自体は良かったんじゃないでしょうか?
 ただ売店の食べ物が高い!
 おにぎり弁当800円は高すぎだろう…
 こちとら毎日スーパーの280円弁当でがんばってんのに…
 仙台駅から地下鉄で往復480円なんだぞ。
 昼食をごはん+揚げ物二つにすれば二食分まかなえるんだぞ。
 学生の懐には重い売店でした。
 まー俺は何も買ってないけどね。

 そんなこんなでコルテオでした。
 肝心の感想はほとんど語ってないような気もしますが、いつもどおりでしょう。
 気になったら行ってみてねとしか言えません。
 ただ席で面白さも変わると思いますが。
 それはそれでいい思い出でしょう。

 それでは本日の日記はここまで。
 友井架月でした☆

テーマ : 日記
ジャンル : 小説・文学

RPGをつくーる

 RPG日記――これは面白くなってきた


 朝起きたら隣に幼女が寝ている可能性を1%だと仮定すると、1年に3回は幼女と遭遇できるはずなんだ。
 だが生まれてこの方そんな経験は一度たりともなかった。
 現実は非情である。
 どーも、友井架月です。


 二年生になってのチーム制作は、なんと全員でRPGを作るそうです。
 RPGですってよ、奥さん。
 ゲーム作った事ない人でもRPGのゲームを作るのがどれだけ大変かなんとなくは想像出来るだろう。
 俺だってRPGは初めての体験だが、その苦労は想像に難くない。
 なんたって情報量が半端ないのである。
 それは素材を作る方も管理する方もプログラム組む方も大変である。
 だがRPGには夢が詰まっている。
 
 まぁ前置きはこのくらいにして、今回はこの私こと友井が学校で制作するRPGのシナリオ、世界観の面のリーダーっぽいポジションを勤めさせていただく運びに相成りました。
 やったね!
 そんなこんなで、もうオイラわくわくが止まらない感じになっとります。
 そのゲームの世界観のほうなんですが、なんと現在製作中のノベルゲーの世界観と同じくすることを俺がうまいこと操作しました。
 職権乱用も甚だしいですが。俺のモチベーションが上がりますので。
 そんな感じで、ノベルゲーとRPGのシナリオをリンクさせようと企んでおります。
 まぁまだシナリオ原案の段階で、作ったシナリオがそのまま通るかはわかりませんが精一杯やってこうと思います。
 シナリオの管理は総じてゲーム全体の把握となります。
 今の自分にできるかはいささか疑問ですが、これまでの経験を活かしてがんばってみます。
 引き続き、ゲーム制作や小説執筆に励んでいこうと決意を新たにしているところです。

 まぁ固いことは抜きにしても楽しみなので、楽しみながらやってこうと。
 いつもながらにノリと勢いの友井さんなのでした。
 それでは、本日の日記はここまで。
 友井架月でした☆

テーマ : 日記
ジャンル : 小説・文学

我が家のハルナさん

 振袖日記――脳内妹ならたくさんいるのだけれど


 どうでもいいけど、この日記にてカテゴリ伍に移行。
 こうしてみると、結構な数ダラダラと書いてきたのね。
 本当にくだらないことばかりだけど。
 そんなくだらないことを今後も書いていきます。
 どーも、友井架月です。


 昨日の話。
 居間で逃走中を見ていると、一本の電話がかかってきた。
 とりあえず俺が出ることに。
「もしもし」
『もしもし、○○さんのお宅でしょうか?』
「そうですけど」
『▲▲ですけど、ハルナさんはいらっしゃるでしょうか?』
「ハルナ……?」
 改めて説明するまでもなく、我が家にはハルナという名の女性はいない。
 電話の話を聞くと、振袖がどうたらこうたら言っていた。
「うちにハルナなんていませんけど」
『……失礼ですが、高校卒業予定の方は?』
「いません」
 いつの話だ。
 にたような話が前もあった気がする。
 あれは確か、俺が女と間違えられてたな。
「うちに女はいません(母は除く)」
『うちの振袖の広告が届いていたと思うんですけど……』
「ああ、あれ迷惑なんで止めてもらえますか?」
 振袖の広告なんて5回くらいきてるな。
 本当に迷惑だったから苦情の電話してやろうかと思ってたんだ。
 前もうちにハルナ宛の年賀状が届いたりと、我が家には見えないハルナさんが居るようだ。
 怖えぇ。
 まぁその後なんちゃらあって間違いを正してもらうことに。
 俺もよく女に間違われるので腹立たしいことこの上ない。
 しかし……
「ハルナって妹、本当にいたら良かったのにな」
 そう思わざるを得なかった。


 そんな本当にどうでもいい話でした。
 本日の日記はこの辺で。
 話題は昨日のことだったけど。
 まぁそれはいいとして。
 友井架月でした☆

テーマ : 日記
ジャンル : 小説・文学

学校始また

 授業日記――学校というよりも授業が始まったってことなんでしょうけどね


 この前夕飯時にテレビがついていたんだが、その時ローカル番組で某小学校の入学式の映像が流れていた。
 そこには、可愛い幼女がいないか真剣になって探しているもうすぐ二十歳を迎える青年の姿があった。
 俺だった。
 どーも、友井架月です。


 あれですね。
 新入生の名前を呼ぶとき突飛な名前じゃないと安心しますね。
 なんか名前から漢字が想像できないのとかどうも身構えちゃうんで。
 すでにある名前でも漢字は特徴的だったりするかもしれませんがね。
 あれですね。
 自分の作品のキャラにはどんなに人間離れした名前でもつけられますが、自分の子供となるとそうもいきません。
 どこにもない名前をつけようだとか、派手な名前を付けたいだとか、全部親の業に過ぎないんでしょうね。
 僕はまだ親を経験してはいないですけど、人としての感情は同じです。
 それでも、子供には自分の名前を好きでいて欲しいと思います。
 本名よりもペンネームが好きな友井が言うのもなんですけど。


 なんか真面目な話のあと、今週の話。
 ようやく前期授業が始まりました。
 一周目は授業の様子見ですね。どんな授業があるのかとか。
 学校から帰ったらそんなに疲れてないけど寝る日々です。
 その分学校で作業をするようになりましたけど、本領はやはり自室です。
 今日も張り切ってまいりたいと思います。

 
 それでは、本日の日記はここまで。
 次回からはカテゴリも日記伍の方に入ります。
 何かが変わるわけではありませんが、心機一転やっていこうかと思います。
 それでは。
 友井架月でした★

テーマ : 日記
ジャンル : 小説・文学

続々更新

 続々日記――ついったーは始めません。


 ついったーが流行ってるからって友井は始めません。
 だってこのブログだけでもイッパイイッパイなのにやれるわけないじゃないですか!?
 あと、イッパイイッパイがおっぱいおっぱいに見えたのはここだけの話。
 どーも、友井架月です。


 予告通り、小説の更新ができました。
 なんと二ヶ月連続で月下の王の更新ですわよ奥さん。
 前々回から9ヶ月空いたから今度は一年待つかなーと思ったら大間違いだったぜ。
 GWと根気とやる気を利用して、急ピッチで書き上げました。ざまぁありません。
 だが予定よりも遅くなりました。
 本当だったらもう二、三日早く更新する予定だったんですが……
 時が経つのって早いのよね! びっくりだよ!
 ……本当はGW中にもう一本上げたかったんですが、時間的に無理かもしれません。
 ゲームの試作品も最終調整に入りますので、そちらに時間をかけるかも。
 ですが、小説の方もぼちぼち書いていきますよ。
 次は何を書こうかな。
 そろそろミズガルズの短編を終わらせたいんですが、月下の王も書きたいし他のだって。
 どうなるかはわかりません。
 モチベが上がるやつから書いていこうと思います。
 それがどれになるかはわかりませんが。
 今月中には更新したいです。
 今月は友井の誕生日もあるしね!
 何をしようか……
 まだ考え中です。
 
 それでは、今日の日記はここまで。
 友井架月でした★

テーマ : 日記
ジャンル : 小説・文学

月下の王 part7

 第二夜 追憶三


 僕は雨が嫌いだった。
 理由は色々あるだろう。
 ジメジメするから、身体が濡れるから、洗濯物が乾かないから、外で遊べないから、傘をささなきゃいけないから、まぁ他にも沢山あるだろうが、僕の理由は単純だ。
 鬱陶しいから。
 この一言に尽きる。
「雨、止まないね……」
「天気予報の時点で怪しかったけど、さすがに梅雨だね。折りたたみ傘を持ってきてよかったよ」
「那生は準備がいいね。それに比べて僕ときたら……」
 梅雨だというのに傘のひとつも持ち歩かないのは迂闊としか言いようがない。
「はは。そのおかげで生まれて初めて相合傘というものを体験できて良かった。むしろ葉流に感謝したいくらいだよ」
「うう……情けない」
 普通は男である僕が傘を差し出す立場にあるはずだ。それがこんな惨めな姿に……。
 せめてもの抵抗で傘は僕がさしているものの、この憂鬱な気分はぬぐいきれない。
 やはり雨はキライだ。
「今は私の傘があるけどこれからどうする? 途中で別れることになるけど」
「僕はいいよ。濡れて帰るから」
「それでは私の気が済まないよ。それでもし葉流が風邪を引いたら私の責任になる」
「そんな。傘を忘れた僕の責任だよ。那生が気負う必要はない」
 これ以上惨めな思いを味わいたくなかった、というのが本心だ。
 それと同時に、那生に嫌われたくない、どころか、那生に好かれたい、気に入られたいと思うようになっていた。僕は本当に卑しい人間だ。親しい友人ができた途端それに頼り、依存し、あまつさえ自分のものにしようとしている。お前は一体何様だ。自分で自分を貶し罵倒し馬鹿にする。そんな自分がいることに後悔し、那生には知られまいとひた隠しにしている。
 那生にそんな姿を見せたら見限られそうだから。
 那生はそんな人間じゃないことはわかっているのに。
 それでも僕は、僕自身を信用できない。
 そんな僕が嫌いだった。
 それがとてつもなく惨めだったから。
 今日が雨じゃなかったら良かったのに。
 そうすれば、こんな気分にはならなかったのに。
 僕はすべての責任を雨になすりつけ、自分を守る。
 僕は雨が嫌いだと。
 本当に、どうしようもない。
「そうだ。だったら雨宿りでもないけど、ちょっと寄り道しないかい?」
 それは意外な提案だった。
 那生がそんな提案をするなんて。
「……いいけど、どこに?」
「私のお気に入りの場所さ」
 そう言って那生ははにかんだ。まるで自分の秘密を他人に打ち明けるときのように、自分の大切な部分を見せるときのように、那生は普段のクールな表情を崩してみせた。
 それがあまりにも無防備で、儚くて、愛らしいものだったから。
「……う、うん。いいよ。ぜひ、ぜひ連れてって」
 僕は一も二もなく即答した。
 僕は弁解の余地もなく卑しい人間だった。


「……ここは?」
「だから言っただろ、私のお気に入りの場所だって」
 那生に連れてこられたのは、どこか素朴な雰囲気を持つ一軒の喫茶店だった。カウンター席が七つに、ボックス席が五つ。そのどれもが空席で、ほとんど貸切状態だった。雨が降っていることを考慮しても、とても繁盛しているようには見えなかった。
 店内にはクラシック音楽が流れており、店の雰囲気とマッチしていた。曲名は知らないが聞き覚えのある曲だ。どことなく優雅で、どことなく質素で、矛盾しているようで調和のとれた不思議な曲調。僕は自然とその曲に聞き入っていた。
「この喫茶店はマスターが趣味で経営している店でね。常連客しかこないんだ。私もその一人だけど……マスター。いつもの席は空いているよね」
 店のマスターは一昔前の貴族みたいな口髭を蓄えた初老の男性だった。
「空いてるよ。そこの席は君だけのために用意しているようなものだからね」
「他に客がこないだけだろう。常連は同じ席にしか座らないんだから、ほとんど指定席状態だよ」
「これは痛いところをつかれたね。……おや、那生の隣にいる少年は誰だい?」
「彼は私の学校の友人で、黒宮葉流だ」
「……どうも」
「那生が他人を連れてくるなんて珍しいな。……もしかして、ボーイフレンドじゃ」
「マスター、表現が古いよ」
 那生はマスターの言葉を一蹴して、カウンター席の左から二番目の席に座った。僕のことをボーイフレンドと呼んだことに顔色ひとつ変えずに。……まぁ、ボーイフレンドであってるんだけどそこは反応してほしかった、というのは欲が深すぎるか。
 僕もならって那生の隣の席に座る。席の間隔が狭いからか、少し動けば僕の肩に那生の肩がぶつかる。今更席をずらすわけにはいかないので、僕は縮こまって座っていた。……何も、慣れない環境に萎縮してしまっているわけではない。
「マスター、いつもの」
「ブレンドコーヒーだね。すぐにできるよ。……隣の、黒宮君だっけ? 君は?」
「ぼ、僕も那生と同じので」
「那生、か。わかった。君もブレンドだね」
 マスターは含み笑いで去っていった。何かおかしいことでもあったのだろうか。
「常連って言ってたけど、那生はここによく来るの?」
「毎日ってわけじゃないけど、周に二、三回は来るかな。特に、休日で雨が降っていた日は必ずといっていいほどお邪魔するかな」
「雨の日にわざわざ喫茶店に来るのかい? 僕には信じられないことだけど」
「普通は逆なんだろうけどね。なぜだろうか。この席で雨音とクラシックの旋律に耳を傾けながらマスターの淹れてくれたコーヒーを飲む時間は、私にとって至福のひと時なんだよ」
 彩川那生はどこか詩的で、どこか哲学的で、どこか他の人間とは違っていた。今時の女子高生にしては渋い趣味だな、とかそんな小さいことじゃない。他人とは住んでいる世界、見ている領域が違うとでもいうのだろうか。僕が那生に惹かれる理由、依存する根源には、そういった他人とは違う雰囲気があるのだろうか。
「おかしいかな?」
 那生が困ったように問いかけてくる。席が隣だから、当然顔が近い。那生がすぐ近くにいるという事実を今になって意識してしまい、急に気恥ずかしくなってきた。
 僕は慌てて返答する。
「全然おかしくないよ! むしろ、羨ましいよ。那生には……大切な居場所があって」
 僕には他人に誇れるほどの大切な居場所などない。
 それだけで、那生に対して言いようのない劣等感を抱いてしまう。
 この感情は嫉妬なのだろうか?
「はいよ。ブレンドコーヒー、二つお待ち」
 まもなくしてマスターがコーヒーを持ってきた。コーヒーからはもくもくと湯気が立ち昇っており、マスターは『熱いから気をつけて飲んでね』と言うと、そのまま厨房に引っ込んでいった。
「…………」
「…………」
 残されたのは、男女ふたり。
 那生とふたりっきりになることはそれなりにあるのだが、喫茶店でというと話が別だ。
 初めての環境、というだけではない。彩川那生のお気に入りの場所という、今まで知らなかった那生の新しい一面を垣間見た。それだけで動揺しているというのに小心者の僕は、この場でどういう会話をすればいいのか皆目見当付かない状態に陥ってしまった。普段どおりに振舞えばいいものを、その普段どおりが頭から飛んでいった。情けないことこの上ない。
「……あー、えーと」
 なんとか声を振り絞ってはみたものの適当な話題が見つからず、とっさに思いついたことを口にした。
「那生はいつぐらいからここに入り浸ってるの?」
 何気ない僕の問いに、那生は『そうだね……』と感慨深げに応じると、コーヒーで口を潤してから静かに語り始めた。
「確か父さんに連れてこられたのが最初かな。……あれはいつだったかな。小学校に入る前だったから、かれこれ十年近く前になるね」
「そんな前から?」
「ああ。どうも子供との接し方に不慣れな父でね。父さんは政治家だったんだけど、職業柄子供と遊ぶ時間が取れなかったからかもしれない。たまの休みにこの喫茶店に連れてくるのが習慣だった。ただでさえ親子の交流が少ないというのに、何を考えたのか喫茶店でたわいもない話をするのが常でね。……でも、その時だけは確かに一人の子供の父親だった。それは私にとって遊園地や動物園に連れていってもらうことよりも楽しみなことだったんだ。仕事漬けで疲れているはずなのに、そんな顔は一切見せずに私に微笑みかけてくれる父さんの横顔を、私は一生忘れない」
 それは僕の知らない那生だった。
 穏やかでありながら悲哀を浮かべて語る那生の姿。
 その姿が神秘的であり、どこか幻想的だった。
「那生は父親のことが好きなんだね」
「ああ、父さんのことは大好きだし、尊敬してさえいる」
「そうなんだ。今も父親と喫茶店にくるの?」
「いや……」
 那生はそこで言葉を濁した。どこか気まずそうな、言いにくそうな顔だった。訊いちゃいけない話題だったろうか。
「……父さんは五年前に自殺したんだ」
「そんな……」
 踏んだのは特大の地雷だった。
 僕はすぐさま後悔することになる。
「父さんは心優しき政治家だった。いつも日本がより良い国になるように苦心し、誰よりも国民のことを想った政治家だった。私にとって父は誇りであり、目標だった。心の支えと言ってもいい。父さんがいたからこそ今の私は存在している。それだけ私の中で父さんは偉大であり……大きすぎる存在だった」
 そこで一旦話を区切り、コーヒーに手を伸ばす。
 湯気はとうに消え失せ、冷たくなっていた。
「……だからこそ、父さんの死はショックだった。私が私でなくなるくらい、彩川那生が死ぬぐらい致命的だった。まだ交通事故で死亡、とかの方がショックは少なかったかもね。父は私の目標だったから、その父さんの最後が自殺なんて信じられなかった。そんな、父さんだけは絶対しないと思っていたのだから。あれだけ強い意志を持った人が、自分で自分の命を絶つなんてありえなかった。ありえないはずだった。それでも起こってしまった。どれだけ否定しようが、目を背けようが、現実は現実でしかなかった。事実は覆らない。願っても、縋っても、父さんは生き返らないのだから……」
 彩川那生は話を終えた。
 那生が話し始めてからどれだけの時間が経過しただろう。
 わからない。今の話を聞いて、那生にどう話しかければいいかなんてわかるはずもない。
 だから、最初の言葉は単純だった。
「……ごめん」
「何を謝っているんだよ。葉流は何もしてないじゃないか」
「いや、でも……気軽に聞いていいことじゃなかった」
「それは違うよ。葉流が謝ることじゃない。むしろ、葉流が気を悪くしたなら私が謝るべきことだ。済まない、話しても楽しい話題ではなかった」
 そうだ。わかっていた。
 那生は優しいから。僕が謝ってもそれを否定して、逆に自分が謝るに決まっていた。
 わかっていたはずなのに、那生に謝らせてしまった。
 那生は悪くないのに。
 後悔するしかなかった。
「……父さんは死んでしまったけど、私は幸せだよ。……こうして、葉流と一緒にここに来ることができたのだから」
 暗に『私は大丈夫』とでも言うように微笑む那生。僕のために無理をして表情を作っているのだろうか。だとしたら、その責任は僕にある。
「……ねぇ、ひとつ、いいかな?」
「なんだい?」
「もし那生が良かったらでいいんだけど」
 僕は那生の一番深い部分に触れてしまった。
 安易だったかもしれない。
 それでも、那生のことを少しでも知れて良かったとも思っている。
 本当に卑しい人間だ。
 その卑しい人間の罪滅ぼしになるのなら。
 せめてもの贖罪になるのなら。
「雨の休日は僕もここに来ても良いかな?」
「……それは本当かい?」
 那生の表情が急に明るくなった。
 僕を気にしての作り笑いではない、素の笑顔だ。
「本当に。どうせ休日は暇してるし。例え雨の日でも、那生がいるなら来る価値があるかな……と。生意気かな?」
「そんなことないよ。私も一人よりは二人の方が楽しいし、それが葉流なら尚更さ。そうか、それなら休みの日が雨だったなら、ここで待ち合わせにしようか」
「それ、いいね」
 僕じゃ父親の代わりにはならないと思うけど。
 それでも、那生が笑ってくれるなら。
 休みの日が雨だったなら、喫茶店は僕らの集合場所だ。
 それは僕にできた、新しい居場所。
 なんだか雨の日が待ちどうしくなってきた。

 その日、僕は少しだけ雨が好きになった。




……Next 第二夜 其の三 鬼人

テーマ : 自作小説
ジャンル : 小説・文学

試作品は七割型完成

 製作日記――最近中々寝付けないんで不規則な生活に拍車がかかる。


 ゲームの試作品作りに没頭してました。
 どーも、友井架月です。


 三日ほど集中して試作品作ってたら七割型完成しました。
 まぁ元々そんなに量がなかったとはいえ、ツールを使うのは始めてだったもんで色々と苦戦しました。
 それでも例にないほどスムーズに行ったのは日頃の行いが良かった……ネタは二度目なんで止めます。
 後は二日ぐらいで完成するかな……
 まぁ一段落みたいなんでこれからちょっと小説の方を書きたいと思います。
 なんかあまり書くことがないなぁ。
 次回は小説の更新になればいいと思います。
 それでは。
 友井架月でした★

テーマ : 日記
ジャンル : 小説・文学

作業中……

 製作日記――クドリャフカのスパッツ姿は神の恵み。


 ノベルゲーも順調に?進んでいます?
 どーも、友井架月です。


 最近ノベルのことで頭が一杯で熟睡できません。
 眠いんですけど中々寝付けなくて、すぐに起きて作業を再開しつつ限界まで動いて倒れるように眠る。
 そんな日々です。
 現在ツールを使って試作品というか体験版というかα版のようなものを作っています。
 ツールの練習と動作確認を兼ねて。
 制作自体はまだ中盤と言った感じですが、これからどんどん進んでいく予定です。
 希望では今年の夏あたりにノベルの第一部を公開できればと思っています。
 まだまだ道程は険しいですが、なんとかやっていきます。
 そのつもりで頑張っていきます。

 そんなこんなでノベルにかかりっきりで小説を書いていませんが、時間を見つけて書こうと思います。
 書こうと思ったところは書ける内に書いていこうと。
 GWはまだありますし。なんとかしたいです。


 創作活動的な話はこんな感じです。

 あ、それと、ムシウタの最新刊を読み終わりました。
 はーへーそーなるんだーといった感想です。
 ネタバレせずに感想を述べるって難しいですね。
 まるで内容が伝わってこない感想ですが、かなり面白かったです。
 続きが気になります。
 続き。いつになるんでしょうかねぇ……
 早いうちに読みたいですね。
 期待して待ってます。

 それでは、今日の日記はここまで。
 友井架月でした★

テーマ : 日記
ジャンル : 小説・文学

五月ですね

 皐月日記――十代も今月で終わりか……


 風呂場でゲジゲジと格闘しましたが逃げられました。
 どうも足の多い生物は苦手です。
 どーも、友井架月です。

 まぁどうでもいい話ですが、今月の30日で友井さん20回目の誕生日となります。
 ついにというかとうとうというか、十代も最後ですね。
 感慨深いものです。何も思い浮かびませんが。
 まーそんなこんなで、誕生日には何か記念的なものを更新したいと思います。
 あくまで未定ですが。
 去年は特に何もできなかったので。
 今年は何かしらしようと思います。

 ラノベの話。
 あー、えーと、ムシウタの最新刊買いました! すっごい久しぶりだったんで内容忘れてました。
 もう半分以上読みましたが相変わらず面白いです。クライマックスが期待ですね。
 それと、ハルヒの続刊がようやくでるようですね。年内発売予定ですか。
 三年ぶりとは。こっちも内容忘れてますが、期待大ですね。

 まーそんな感じです。もっと書くことありましたが忘れてしまいますた。
 またそのうち小説を更新すると思います。できるときにしといた方がいいですね。
 それでは、この辺で。
 友井架月でした★
 

テーマ : 日記
ジャンル : 小説・文学

プロフィール

友井架月

Author:友井架月
筆名:友井架月(ともいかづき)
性別:男
血液型:A型
誕生日:5月30日
趣味:創作活動
詳細:平成生まれの自由人。より良い作品を残すために日々模索中
ピクシブにて18禁らしい小説も投稿中。

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